オープンコール

時間になったら、入り口の扉を開けて、看板を「OPEN」にします。
営業開始です。


さて、そのタイミングでキッチンに「オープンします、お願いします。」と声を張ります。この声かけを「オープンコール」と呼んでいます。オープンコールをすると、キッチンの扉をしめます。キッチン内の音や声が、ホールまで届かないようにしているのです。ミキサーの音とか、オーダーのやり取りとか、コアラ君の関西弁とか、聞こえないほうがいいのでね。


通常はマネージャーがオープンコールをするのですが、その日は、開店直前に「すぐ戻るから」といい置いて、どっか行っちゃったんです。でも時間になったらオープンしないといけないので、わたしは看板を替えて、入り口の扉を開けました。
そしてキッチンへ行って、オープンコールをしようと思ったら、キッチンの扉がしまっていたので、「オープンコールしてから出掛けたのかな」と思って、キッチンに「もうオープンコールしました?」って聞いたんです。そしたら「いえ、まだですよ」って言うので、「オープンします」って大きな声で言ったんです。そしたらなんでか知らないけど、ヴィテッロ君も、アンチョビ君も、コアラ君も、笑うんです。「え。なんで笑うんですか」って聞いたら、「似合わない」って言うんです。


。。。。。


「言わなくてもいいっすよ。勝手に始まりますから。」と、笑いながらのコアラ君。
「いえ、言ってください。言ってもらったほうがいいです。」と、やっぱり笑いながらのヴィテッロ君。




。。。。もうどうでもいいです。