ユーカリ2丁目


うーぶさーん。


と呼ぶのは、いつものコアラ君。


声のしてきたほうを向くと、スマートフォンを片手にしたコアラ君と目が合いました。


ユーカリ2丁目って、どこですか。」と聞くので、その片手にしているスマートフォンはなんのために片手にしているんですか、と言いそうになるのをひとまずひっこめて、「わからないですけれど、ここはユーカリ3丁目です。」と、できうる限りの回答をしました。すると「あっちですか」と指さして聞くので、「わかりません」と答えると、今度は「こっちですか」と別のほうを指さして聞くので、「そうかもしれません」と、いい加減に答えました。コアラ君は求めている回答が得られないので、少し残念そうな顔をしていましたが、でもすぐに、まるでいいことを思いついたとでもいうような笑顔になって「あとで調べておいてください」と言います。「え。そのスマートフォンはなんですか」と、さっきひっこめた疑問が思わず出てしまいました。でもコアラ君はニヤニヤしています。そして隣りに居合わせたペンネ君に「そんなこと言いながら、うーぶさんなら、ちゃんと調べて、明日には地図まで書いて、持ってきてくれるんです。」と。



悔しいので、今からスマートフォンよりわかりやすい地図を書きます。



あまりの出来のよさに、書かせたことを後悔させてやるのじゃ。おー。