明かりの点く製品はすべて「電気」

正しくない「名称」を使うと、クラゲに言い直されるアライグマです。こんばんは。


たとえば、


「捨てるのってここにある電球?」と聞くと「電球じゃなくて蛍光管ね」とか。
「あの毛布とってくれない?」とお願いすると「毛布じゃなくてタオルケットね」とか。
「こたつに座ったら眠くなっちゃって」と話したら「こたつ布団ははずしたから今はテーブルだけどね」とか。
「青くてきれい」と感激してたら「青じゃくてあれは緑だね」とか。とかとか。


言い直されるわけです。そのたびにわたしは、むむむーとなります。どうにも悔しいので、以後、電球は「電気」と言い、毛布は「布」と言い、こたつは「台」と言い、青は「色」と言う、という対抗策を使ってきました。しかしチャンスがあればいつか仕返ししてやるぞ、と思っていました。そしてついにそのときがやってきました。


なんとクラゲとしたことが「エスカレーター」を「エレベーター」と言い間違えたのです!!これはなんたる失態!!うひょーっとアライグマは喜んだわけです。


喜色満面言ってやりましたとも。「エレベーターじゃなくて、エスカレーターね、うしし。」と。


でもそうしてみて知ったことは、言い直されるクラゲよりも言い直すクラゲのほうが似合ってるし、言い直すアライグマよりも言い直されるアライグマのほうが似合っているということでした。悲しいかな、そういうことってありますよね。「エレベーターじゃなくてエスカレーターね」なんて、自分で言ってて口幅ったい感じがしましたし。


悔しい気もしますが致しかたありません。アライグマのことをレッサーパンダと言い間違えたらそのときは考え直しますけれども、そうでなければクラゲの言い間違いは聞き逃そうと思います。


とともに、アライグマは断固として、明かりの点くすべての製品を「電気」と言い、大判の繊維製品はすべて「布」、と言い続けます。