膝蓋骨脱臼骨折の記録12 <入院>

手術前日(4月7日/木)


アライグマは入院しました。


病室まで案内されると、待っててくださいと言われて、その間に何をしていいかわからないし、つっ立っているのも間抜けなので、ベッドに座ってみます。


初めてで緊張しています。


麻酔科の医師がやってきて全身麻酔の説明を受けたのですが、手術中は呼吸ができなくなるので口からチューブを入れると言われ、ずいぶんオオゴトだな、と思う間もなく、おしっこを出すためのチューブも入れる、と言われました。


えぇー。そんなことぜんぜん知らないし、聞いてないし。そういうことは最初に全部教えてくださいよ、とわたしは思うのだけれど、どこの病院であっても、どのお医者さんであっても、このタイミングで説明するのが一般的なのかもしれません。


おしっこを出すためのチューブ、というのは、想定してはいたのです。なぜかというと「入院のしおり」に「T字帯」と記載があって、それは「ふんどし」のような形の簡易の下着なのです。「T字帯」をぐるぐる検索すると「手術」がセットになって出てきて、尿道にチューブを入れるときにうんぬんかんぬん、と書いてある。だから一応の覚悟は持っていたのです。
でもどうして病院ってこういうことを教えてくれないんだろうって、わたしは不思議なんです。インターネット上にも「T字帯」ってなんですか?どうしてこれが必要なんですか?って質問がたくさん列んでいるので、たぶんどの病院でも説明しないんだと思うんです。教えるのが面倒だからなのか、あるいは教えることで面倒が増えるのか。


ともかく、明日のわたしは自分で呼吸もできない。


アライグマはついに、まな板の鯉になります。