<三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船>監督:ポール・W・S・アンダーソン 原作:アレクサンドル・デュマ


とても楽しんで観てきました。


もう少し込み入った物語を想像していたのですが、とてもわかりやすかったです。話もわかりやすかったし、映像もわかりやすかった。ここ数年の間に観た、だいたいのアクション映画は、速いカットで音と映像の衝撃だけが続いて、具体的に何がどうしてどうなっているのかまではわからなかったけれど、この映画は戦いのシーンもすこぶるわかりやすかった。えいっ、そこだっ、いけっ、それっ、おっとと、えいっ、そこだっ、それっ、やったー!! というように心が動く映像でした。わたし、こういうの好きー。楽しいー。うれしー。


飛行船と飛行船が空でぶつかりあうとこも好きです。コンスタンスが船首に縄で縛り付けられて出てきたときはいかがなものかと思ったけれども、対決は楽しく観ました。


わたしとしてはミラ・ジョボビッチがこの作品の中では少し浮いているように感じられました。スパイにしては前に出過ぎじゃないかと。暗躍している感じは全然なくて、むしろ女王の冠をいつも頭の上に載せて歩いているくらいの目立つ存在だったように思います。彼女が主人公だと言ってもおかしくないくらい全体をとおして彼女が際立っていて、登場時間もおそらく一番長かった。でも彼女のアクトがこの作品の大きな見所のひとつであることも間違いないと思います。


当初はオーランド・ブルームのかっこよさを堪能するつもりでいたのだけれど、実際に作品を観たら心惹かれたのは、ルイ13世でした。かっこよくはないけれども。彼の幼い愛情が上手に演出されていて、とても微笑ましかったです。ダルタニアンとの青葉のような友情もよかった。幼き姫も可憐なうえに、凛々しかったですね。