“潔く柔く(5)〜(9)”いくえみ綾


ACT.9まで終わったのかな。ふー。


このあともまだ登場シーンの多そうな赤沢禄クン。かっこいいと聞いていたので期待していましたが、全然かっこよくないじゃん。ないじゃんっ!


といいつつ、嫌いではありませぬが。


9巻までで、連作短編のそれぞれの主人公がほぼ出揃った感がありますが、感情移入できるキャラクターは今のところひとりもいません。わたしが一番理解できるのは瀬戸カンナちゃんですが、感情移入とまではいきません。ああ、わかるな。というくらい。
そして一番好きなキャラクターは誰と聞かれたら、やっぱりそれもカンナちゃんです。でもこの漫画の途中まででカンナちゃんが一番好きだと言う人はまずいない、と言われました。またしてもマイノリティ扱いです。本当にいませんか?カンナちゃん好きな人。(漫画の中でも女子には人気がないけれども。。。)


一番応援したくなるのは安養寺音々ちゃんですね。彼女の気持ちもまた、よくわかります。


この漫画は、わたしには演劇のように見えます。おかしな言い方になってしまうけれど、キャラクターがみんなキャラクターではなく、そのキャラクターを演じている「役者」に見えるんです。与えられた役を、それぞれがしっかり演じている、そんな感覚にとらわれます。オムニバス形式のせいかもしれませんが、ともかくキャラクターの造形が特徴的で、かつ明確にされています。そしてそのくっきりと黒い線でかたどられた造形が、物語の中の誰かや何かとの関係の中でほんのちょっと滲む、というところが、この漫画の特徴ではないか、という気がしています。


最終巻まであと4冊。


潔く柔く 5 (マーガレットコミックス)

潔く柔く 5 (マーガレットコミックス)

潔く柔く 6 (マーガレットコミックス)

潔く柔く 6 (マーガレットコミックス)

潔く柔く 7 (マーガレットコミックス)

潔く柔く 7 (マーガレットコミックス)

潔く柔く 8 (マーガレットコミックス)

潔く柔く 8 (マーガレットコミックス)

潔く柔く 9 (マーガレットコミックス)

潔く柔く 9 (マーガレットコミックス)