膝蓋骨脱臼骨折の記録9 <ニーブレス>

救急で搬送されたときに、夜中に起こされたのであろう医師が、そのまま担当医となりました。


外来診察1(3月25日/金)


「どうですか、足をつけずに過ごせましたか。」と聞かれたので、「できるだけつけないようにしていますが、どうしても少しはついてしまいます」と答え、医師は「そうですか」と小さな苦笑い。

レントゲンを見ながら
「他の医師とも相談させていただきましたが、手術をしたほうがよかろうと。」
「そうですか。。」
「手術をするなら4月8日を予定しておりますが、都合はどうですか?」
「日程は大丈夫ですが、手術はもう決定ですか?」
「うーん、たぶんしたほうがよかろうと。」
たぶん、ってなんだろ。と思いながら続きを聞きます。
「靭帯に影響が出ていると、膝のお皿がまたはずれてしまう可能性があります。まあ、レントゲン撮ってみたら手術せんでもいい、ってことになるかもしれません。メリットとデメリットについてもまた説明させていただくんですけれど、どうですか?」
どうですかと言われても、それならレントゲンを撮ってからでないと回答できない。
「家族にも相談したいのですが、お返事は今しないとだめですか?」
「あとからでもいいのですが、予約しておかないと、どんどん先送りになってしまうので。もしキャンセルしたいということであれば、いつでも大丈夫です。この日で予約だけ取っておいていいですか?」
ああなるほど。手術日だけひとまず確保してくれるということなのね。

わたしは安心して、再度確認もしました。

「キャンセルしても問題ないんですね。」
「はい。」
「わかりました。では予約だけお願いします。」


診察はこれだけで終わりました。


このあとは別室で、ギプスを新しいものに変えていただきました。


正面: ベルトはマジックテープ


背面: 縦中心に硬い硬い芯があり、


膝の裏側にあたる部分は脚の線に沿うように少し湾曲しています。


開く: 中はガーゼ素材。水色の部分はスポンジ素材。


完成: 丸く空いているところが膝。 


「装具」(そうぐ)と言います。看護士さんたちは「ニーブレス」と呼んでいました。


この日から約5週間、わたしの左足は装具とともに過ごすこととなります。