第68回全日本学生新体操選手権大会

第68回全日本学生新体操選手権大会(インカレ)@岐阜メモリアルセンター で愛ドーム に行ってきました。



男子新体操を見てみたくて。


リオオリンピックの閉会式で、東京2020大会をアピールするパフォーマンスに、青森大学男子新体操部が抜擢され、テレビでその舞台裏なども取り上げられていたのですが、聞けば青森大学男子新体操部は、全日本学生選手権で、目下14連覇中だと言うのです。なんじゃそりゃ。と驚いたわけです。どんな競技のどれほどの強豪校だって、14連覇とはおそろしい気がいたします。


それでグルグル検索したら、8月25(木)26(金)27(土)にインカレがあり、その会場が今年は「岐阜メモリアルセンター」だというではありませんか。
岐阜メモリアルセンターとは、FC岐阜のホームスタジアムのある場所なのです。モンテディオ山形を名古屋で応援しているわたしにとっては、いちばん近いアウェースタジアム。隣り学区のような場所。
青森大学男子新体操部」という初対面のチームからスターとして、グルグル巡って行った先に、なんとも親しみ深い「岐阜メモリアルセンター」にたどり着くとは。


27(土)は、何の予定もなし。クラゲ(運転手)も予定なし。これは行ける。


というわけで行ってきたのです。


会場内はこんな感じ。


演技は男女交互に行われ、ひとりの選手が演技を終えてマットから降り、拍手をもらっているタイミングで、次の演技者のアナウンスがある、というような流れです。男女どちらのマットでも同時に演技が行われているということがないので、観客は全員、ひとつの演技を共有することになります。

わたしは見たことも聞いたこともなかったのですが、男子新体操にも女子新体操のように、道具を使った種目があって、スティック、リング、ロープ、クラブ、の4つですが、初めて見たので、なんで初めてなんだろ、と不思議な感じがしました。どこかで目にしたことがあってもよさそうなものです。だって、ほとんどのスポーツはそうじゃないですか?ルールも知らないし観戦したこともないけれど、見たことはある、というスポーツがほとんどです。まして男子新体操は全国大会があるような競技。どうして今まで目にすることさえなかったんだろうって、すごく不思議な気持ちで観戦していました。


個人種目については「おお」とか「へー」とか「わおっ」とか、感心するばかりで、当日の演技すべて見ても評価の基準も何もわかりませんでしたが、団体で14連覇っていうのだから個人種目でも青森大学の独占のように思っていたのは、トンチキな間違いでした。選手のみなさま、ごめんなさい。
個人総合の順位は下記の通りで(敬称略)、

4位、5位、6位も、中京、国士舘、花園の選手が続き、7位8位に青森の選手という結果です。そして花園大学国士舘大学は、団体の2位と3位ですので(中京大学は団体出場なし)、ぜーんぶまとめれば青森大学より強豪校と言ってもいいような気がするけれど、いかんせん、14連覇というインパクトが強すぎます。


その男子団体については個人種目と違い、過去の大会での青森大学の演技を映像で見ることができていたので、少なくとも、その映像との比較で観戦することができました。


結果は帰宅してから調べたのですが、今年も優勝したのは青森大学とわかって(これで15連覇達成です)、まあそうなんだろうなーと、思いました。
といってもわたしには、どの技がどれほどの難易度で、どういう演技がどれほどの評価なのかはわからないので、点数も順位も当然予想できません。青森大学以外の演技にも思わず拍手をしてしまう場面はもちろんあったし、目を疑うような技に信じがたい気持ちになったりもしていたので、甲乙はつけられませんでした。ただ、6人の演技がいちばん「そろっていた」のは青森大学でした。というよりも、様々な技が繰り広げられた中で「そろっている」ことがもっとも強く印象に残ったチームが青森大学でした。華麗で難しそうな技がたくさんあったけれど、それよりも「そろっている」ことが強烈でした。シュパっと足を伸ばせばピッタシピタリンコ。サっと腕を横に広げてピッタシピタリンコ。くるくるズバっと着地を決めてピッタシピタリンコ。あっちに回っても、こっちに転がっても、ピッタシピタリンコ!
技の種類や採点基準がわからない観戦初心者が見てもわかるようなところに凄さが出るのが、1位の演技なんだろうなと、結果を聞けばそのように思いました。


ところで、今回初めて生で新体操の大会を見て、とってもいいなーと思ったことがあります。演技者がマットに上がるときに、同じ大学の生徒が代表で観客席から応援の声をかけるんです。会場中に聞こえる大きな声で、主に名前を呼んでいたように思いますが、その呼びかけのあとで「ファイトー」などの掛け声を、他大の選手も一緒になって叫ぶのです。あんなの初めて見ました。めっちゃ驚きました。他の大学の選手も応援するんだ、なんだこれ、すごい、と。そして、その掛け声を、他大の選手に対していちばん積極的に行っていたのは、わたしの席から見えた範囲では、青森大学の選手たちでしたね。王者だからこその余裕と見るか、そういうことができるからこその王者と見るか。あるいはただの応援が好きな人たちと見るか。ってそれは違うか。わたしの席からは見えない位置にもっと声を出していた選手もいたかもしれません。


いずれにしろ団体王者は今年も青森大学。すばらしい。そして、この連覇をはやく誰かに止めてほしい。そう思いました。


あ、そうそう。どうでもいい余談ですが。マットの角のところに居て、演技中に選手がラインオーバーをすると、待ってましたとばかりに赤い旗をピシって上げる係りの人がいるのですが、旗があがるたびに「なによ、ケチっ」って思いました。


選手のみなさま、おつかれさまでした。
次観戦に行ったときには、わたしも「ファイトー」って叫びたいです。