<桐島、部活やめるってよ>
監督:吉田大八
脚本:喜安浩平、吉田大八
原作:朝井リョウ
鑑賞:朝夜君(トモヤ君、はわが家のテレビの名前)
点数:55点
映イチ:ヒロキ君が、映画部の前田君にカメラ向けるシーン
すごく上手な、いい映画なんだけど。なんだけど、というところです。
この作品には、その光景や状況や心境に、記憶の端っこが疼いたり、懐かしくなったり、ささやかな興奮を覚えたりするような適度な身近さがあります。映像の巧みな構成はその距離をうまい具合に計りとっていて、そして俳優陣の新鮮な演技はその距離を広げてしまうことがありません。だから上手な映画なのです。
と、思うのだけど。
とは思うのだけど、いかんせん、わたしには「校内における格差社会」という様相が気に入らない。高校生たちの、かの状況を「格差社会」と位置づけること、名づけること自体が気に入らない。DVDのケースの裏にも「校内におけるヒエラルキーの上と下」というような説明書きがあって、「ヒエラルキーの下に位置する映画部が」云々かんぬん、と書いてある。映画部が校内ヒエラルキーの「下」だと言うことが、気に入らない。校内ヒエラルキー、というのも気に入らない。そんなもの、ない。あると思ったことがわたしにはない。
だから、上手でわりといい映画だと思うけど、あまり点数はあげない。
桐島、部活やめるってよ (本編BD+特典DVD 2枚組) [Blu-ray]
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