ポッキーの日


melaちゃんに、溶けて固まった極太な上にカチカチのポッキーを食べさせられました。前歯が折れるかと思いましたが、今日はmelaちゃんの話ではありません。主役はTagliolini君。綴りにl(1)の形が多いでしょ? タリオリーニ、と読みます。パスタの種類のひとつです。


わたしはお店のお金を一部管理しています。毎日、使ったお金とレシートの金額と、金庫に残った額とをつきあわせて、ズレがあればあちこち探したり、どこでズレたのか可能性を考えたり、でもどうしようもないときはきちんと報告をして指示を仰ぎます。わたしが指示を仰ぐのがTagliolini君です。君づけですが、もちろん年上の先輩です。「さん」で書くと男女の区別がつかないので、女性は「ちゃん」、男性は「君」で書きます。


その日はTagliolini君はお休みでした。でもお金のことだし、金額もどこかに紛れ込んだり落としたりするような額ではなかったので、大変申し訳ないとは思いながらも電話をしました。説明をして、Tagliolini君には心当たりがあるようなないような、どっちつかずのお返事をもらったところで、電話が突然プチッと切れました。あら切れちゃった。かけ直してくれるかな。と思ったけど、いっこうにかかってきません。電波の入らないところに入っちゃったのかな。充電切れちゃったのかな。充電切れた上に外出先だったら、かけ直してくれても遅くなるかな。などなど思いながらも、わたしはずっとTagliolini君からの電話を待ってました。お金のことなので気になります。気になると夢にまで出てきます。だから家に帰ってきてからも待ってて、寝るまでずっと気にしてました。でもかかってこないままでした。


次の日Tagliolini君と顔を合わせたら、電話のことはなんにも言ってくれません。なんにも言ってくれない。ムカっ。と思っていたら、ニコニコしながら近づいてくるのでなんだと思ったら「もうすぐゴーイングメリー号が死んでしまいます」と言います。昨日の夜ずっとワンピースを読んでいたそうです。「ボロボロ泣きながら読んでしまいました。」




ムカッ。




Tagliolini君から電話かかってきても、出ずに切ります。