奥様はうっかり者


ノーチェディコッコさんの奥様がいらっしゃいました。


休み時間にはよく、娘さんと一緒に、お店までノーチェディコッコさんに会いにいらっしゃるのですが、この日は営業中だったので、何か急な用件かと思って伺ってみると「すみません、お忙しいところに来て。主人を呼んでもらえますか、わたし、お財布を忘れちゃって。」



あらら、それは困りますよね。



あとからノーチェディコッコさんが、「うちの妻、しっかりしているように見えて、けっこううっかり者なんです。」と言います。しっかりしているように見えると言ったことはないけれど、まあいいや、と思って聞いていると、「出掛けた先で、あれを忘れた、これを置いてきた、ってことがよくあるんです」と言うので、「そうなんですか。」と答えます。そしてわたしは言いました。「たしかに、お財布を忘れて出てくることはないです。」と。



しかしその翌日に、わたしはお財布を家に忘れてきました。






とてもびっくりしました。





もちろん、ノーチェディコッコさんには内緒です。