2回目は、俺ね。


わたしの職場、レストラン・ピアチェーレに通って来てくださる、あるお客様のお話。


その方はいつもひとりで、決まった時間にいらっしゃいます。曜日はまちまちですが、月に3回〜4回、ほぼ週1のペースで、もうかれこれ1年くらい通ってきてくださっています。ご高齢の男性なのですが、大変姿勢もよく、目も大きくきらきらしていて、とても清清しい雰囲気を持っています。


いつも入り口に立っているわたしは、今日かな、明日かな、とその方の訪問を楽しみにしています。仕事としてもそうなのですが、なんとなく、個人的にファンなのです。


ちょうど店の入り口の前に下りのエスカレーターがあるのですが、そのお客様はお帰りになるときいつも、エスカレーターに乗る前に、必ずこちらを振り返ってお辞儀をしてくださいます。そうしてからエスカレーターに乗って降りていく姿をわたしはいつも見送っていました。


ところが先日、初めて、その方が2回振り返ってくださったのです。いつものようにエスカレーターに乗る前と、そして、エスカレーターに乗って、降りていくときと。もううれしくてうれしくて。


一緒に見送っていたマルタリアーティ君に思わず、「初めて2回振り返ってくれた!」って、自分の興奮を伝えました。
「いつもエスカレーターに乗る前に必ず振り返ってくださるけど、2回振り返ってくださったの、初めてです!」


それを聞いたマルタリアーティ君は言いました。



「一回目がuubさん、で、2回目は俺ね」



そんな。。。(泣)






次回の訪問はいつかなぁ。