くまりょく


コアラ君といっしょにカプチーノの練習をしています。もちろん、練習している本人たちの技量に問題があるから練習するのですが、機械の性能にも問題があって、なかなかに苦戦を強いられています。


成功したカプチーノはそのまま飲みますが、失敗したカプチーノも、そのまま飲みます。もったいないし。


この日も成功しなかったコアラ君のカプチーノ。でも彼のがんばりを称えて、カプチーノにあうおやつをあげました。


はい。


と、袋ごとあげるのはもったいないから、中身をいっこ取り出して、


お皿に乗せて、あげました。はいどうぞ。



「なんすか、これ。」

「おやつだよ。」

「手作りっすか。」

「わたしの?? まさか。」

「ですよね。」

「誰かの手作りかもしれないけど、わたしはそんなことしません。」

「そうっすよね。いきなり女子力が上がったのかと思いました。」



。。。。



仕事の合間に時間を見つけてはカプチーノの練習に励んでいるのに、いっこうに上達の気配がないコアラ君のために、そのカプチーノに合いそうなおやつをお皿に乗せて差し出すこともまた、女子力のなせる業なんじゃないかと思ったけれど。


まあ、いいです。


わたしのは、くまりょく(アライグマのくまね。)、ってことで。


がお。